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マーケティングの数字、ただ眺めて満足してない?僕がダッシュボード作りでやらかした失敗と学んだこと

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この記事で分かること
この記事では、僕自身の失敗談をもとに、ただ数字を眺めるだけでなく、チームの「次の一手」を生み出すダッシュボードの作り方を解説します。

毎朝GA4を開いて、広告の管理画面をチェックして、SNSのインサイトを眺める。 「お、今日はちょっとPV伸びてるな」とか「うわ、昨日のCPA高すぎ…」って一喜一憂するんだけど、画面を閉じたら結局いつも通りの仕事に戻る。

これ、数年前の僕です。 毎日数字は見てるから仕事してる気にはなるんだけど、そこから具体的なアクションが全く生まれていなかったんですよね。完全にデータに飲まれている状態。

GA4を開いて数字を見ている様子。

会社員としての枠にとらわれず、個人の力を試す働き方(会社員という看板を外して、週末だけ「ビジネス」を見つける方法副業=お金+スキルアップ。会社に頼らず「個人の力」を試したくなった話のような活動)を模索する中で、データに基づいた「次の一手」の重要性を痛感するようになりました。

今回は、そんな「データ迷子」だった僕が、どうやって意味のあるKPIダッシュボードを作り、チームの動きを変えられるようになったのか。教科書的な話はそこそこに、リアルな失敗談ベースで書いてみようと思います。


「とりあえず全部載せ」のダッシュボードは、マジで誰も見ない

データ活用だ!ダッシュボードだ!って意気込んだ時、僕が最初にやった最大のミスがこれです。

GAのデータも、広告のデータも、MAツールのデータも、とにかく全部Looker Studio(当時はGoogleデータポータル)にぶち込みました。グラフが10個も20個も並んでる、超大作ダッシュボードの完成です。

結果、どうなったか。 僕も含めて、1週間後には誰も見なくなりました。

理由は単純で「結局、どこを見ればいいか分からないから」です。情報が多すぎると、人間って思考停止するんですよね。読み込みもやたら遅いし。

グーグルアナリティクスの管理画面。

ダッシュボードって、数字を一覧化するのが目的じゃなくて、「今、やばいのか・順調なのか」を一瞬で把握するためのものなんです。だから、勇気を持って指標を「絞る」ことがめちゃくちゃ重要だと痛感しました。

その数字が動いたら、あなたの明日の行動は変わりますか?

じゃあ、何を基準に指標を絞ればいいのか。

マーケティングの教本を読むと、「ファネルごとにKPIを細かく設定して〜」みたいなことが書いてありますよね。認知フェーズはインプレッションで、興味関心は滞在時間で…みたいな。

もちろんそれは正しいんだけど、最初からそれやると絶対にパンクします。KPI設定の基準についてさらに深掘りしたい、特に中小企業における現実的な落とし所を知りたい方は、『中小企業のマーケティングKPI設定、現実的な落とし所』もぜひご一読ください。

koheifukushi-kuih-creative.com

僕が今、ダッシュボードに入れる数字を決める時の基準はたった一つ。 「その数字が上がったり下がったりした時、次に打つ手が具体的に思い浮かぶか?」です。

例えば「ブログの平均滞在時間」。 これ、数字としては面白いんですけど、じゃあ滞在時間が10秒下がったとして、明日何しますか? リライトする? デザイン変える? なかなか直結しないですよね。

だったら、もっと泥臭く「今月の商談獲得数」と「そこに至る経路別のCVR」だけをデカデカと真ん中に置いた方がマシです。CVRが落ちてる経路があったら「あ、あの広告クリエイティブ変えなきゃ」って、すぐ動けますから。広告運用の中でも特にAmazonリスティングの売上向上に課題を感じている方は、こちらの『Amazonリスティングの「土台」の話』も参考にしてみてください。

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まずは、ビジネスの成果に直結して、かつ自分たちがコントロールできる数字を2〜3個置く。余白はたっぷり残しておく。それくらいで十分なんだと思います。

結局、ダッシュボードは「作ってから」が一番しんどい

苦労して「見やすい」ダッシュボードを作っても、放っておくと確実に腐ります。

「いつでも見れる状態」って、裏を返せば「いつでも見なくていい状態」なんですよね。僕も最初は「リンク共有したんで各自見ておいてください!」ってやってたんですが、まあ見事にスルーされました。

なので、仕組みでカバーするしかありません。 僕のチームでは、週1の定例ミーティングの冒頭10分は、必ず全員でダッシュボードを画面に映して眺める時間にしています。

そこでやるのは、進捗の確認というより「粗探し」に近いかもしれません。 「あれ、このキャンペーンだけ急にCPA跳ねてない?なんで?」 「先週のメルマガ、いつもより開封率高いけど、件名変えたっけ?」

この「なぜ?」をチームで共有するプロセスこそが、ダッシュボードを入れる最大の価値でした。数字を眺める作業から、数字を肴に議論する時間へ。この変化が起きてから、やっと「データを使えてるな」って実感を持てるようになった気がします。

粗探しの分析をして数字が伸びている様子。

数字は答えをくれない、問いをくれるだけ

最近はAIがデータを分析して「次はこれやりましょう」って提案までしてくれる時代になりつつあります。それはそれで便利だし、僕も使ってます。

でも、ダッシュボードに並んでる数字そのものが「答え」をくれるわけじゃないんですよね。それは単なる「過去の事実」の集積でしかない。

その数字の違和感に気づいて、「どうしてこうなったんだろう?」「だったら次はこうしてみたらどうだろう?」っていう「問い」を立てられるのは、やっぱり現場で手を動かしている人間だけだと思います。

きれいなグラフを作ることに満足せず、その裏にいるお客さんの動きを想像するためのツールとして、ダッシュボードと付き合っていきたいですね。

とりあえず、もし今のダッシュボードを開いてみて「ふーん」で終わっちゃうなら、思い切ってグラフの数を半分に減らしてみるのをおすすめします。意外と、それだけで見えてくるものがあったりしますよ。